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古屋意匠店のロゴデザイン

はじめまして。古屋意匠店代表、古屋貴大です。

朝晩など随分冷え込むようになりましたね。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

私は風邪の兆しを覚えつつもなんとかもちこたえております。

 

「榺締め」がモチーフのシンボルマーク

さて、古屋意匠店として新たに活動を始めるにわたって、

構想3年にわたる期間を経てついに完成した古屋意匠店のロゴのデザインについて書こうと思います。

リボン、蝶、ボウタイのような形のシンボルですが、

これは、建築の大工や造園の石工、家具職人などが

木材や石材の部品同士や、素材の亀裂を固定するのに用いる

「榺締め(ちきりじめ)」がモチーフになっています。

 

起源にして究極のデザインの考え

未だ、「デザイン」という概念がもたらされる遥か昔の日本では

建築や工芸に求められたのは道具としての機能性と、

あくまで同水準の技能を持つ職人がつくる、モノとしての無名性だけでした。

そんなストイックな時代の職人達が、他と自分のところの商品を区別するために

ほんの少しだけ個性を主張するのにこの「榺締め(ちきりじめ)」のカタチや素材に

変化を付け始めたのが日本における「意匠(=デザイン)」の起りとも言われています。

道具や建材として万全の機能に、遊び心というスパイスを加えて付加価値を生み出し、差別化する。

起源にして究極のデザインの考えが、この「榺締め(ちきりじめ)」の形に込められています。

 

「ちぎり」という形と言葉の美意識

また、この真ん中のくびれた部品の形は、機織り機などに組み込まれる糸巻きとも似た形状をしており、

この部品もまた同じように「千切り(ちぎり)」と呼ばれます。

糸をたぐり寄せ、巻き付け、留める。呼び名だけでなく、ものを繋ぎ留めるという機能までも似ています。

 

契約を交わす「契り」の語源にもなったと言われ、

職人や生産者と結びつきのつよいこれらの「榺」や「千切り」の形は

江戸以降、家紋のモチーフとして多く選択されるようにもなります。

 

生活や手作り主体の生業の中で、何気ない形や用途の共通点に美しさを感じ、ものごと慈しみながら生きていた。

昔の日本人は今よりずっとデザイン感覚に優れていたんじゃないかな、なんて思います。

 

 

古屋意匠店でも、そんな昔の日本人の優れた美的感覚、ものの「あはれ」を愛しむ心を

きちんと理解し、受け継ぎ、大切にしながら、新しいデザインの「価値」を追い求めていこうという決意のもとに

この「榺締め(ちきりじめ)」の形をシンボルマークのモチーフに採用しました。

 

このシンボルに恥じないデザインを、ということで日々精進ですね。

これから、古屋意匠店をどうぞ宜しくおねがいいたします。

 

古屋 貴大
デザインは、あきない。
古屋意匠店は夫婦で始めたデザイン事務所です。デザインすることが大好きなこだわりの強い夫と、つくることが生き甲斐のアイデアあふれる妻。デザインで、より多くの人の「商売」の役に立ちたいという、信念のもとご依頼ひとつひとつに真摯に取り組み、デザインの効果を高めるため、日々切磋琢磨しています。

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